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デイル・ターブッシュ インタビュー


日本の人たちにも受け取ってほしい、私の作品が持つ"癒しのパワー"

癒しのパワー


光と色彩を魔法のように操ることのできる稀有な作家として、日本にも多くのファンを持つデイル・ターブッシュ画伯。
先日、来日を果たされたのを機に、自らの作品の源泉であるイマジネーションについてお伺いしました。

 

★5歳で自らの才能に気づき、独学で表現の手法を開拓

ターブッシュ画伯は、いつどのようにして芸術と出会われたのでしょうか。画家を志望された理由は?
「私が芸術に目覚めたのは5歳の時でした。絵を描くという、他の子供たちにはない、  自分だけの特別な能力があるということに幼くして気づくことができたのは、私には  幸福なことでした。幼少のころは漫画のようなものばかり描いていたのですが、10代 のころから荘厳な風景を描くようになりました。しかしこのときは、心に浮かぶイメージをキャンパスに表現するテクニックを持っていませんでしたから、その意味では画家 になることによって、私は自らの画風を完成させてきたのです。」
画伯ならではのテクニックについて教えてください。
「私は全くの独学で絵画のテクニックを身に付けてきましたので、私が用いる表現手法は、  どれもすべて独自に生み出したものです。言ってみれば、私の作品はそれぞれに少しづ  つ絵の具ついたガラス板の集合体のようなもの。それらを重ねて覗き込むと深い奥行き  を感じるのと同じで、薄い絵の具を幾層にも重ねることで、この独特の奥行きを感じる  ように見せているのです。」
ご自身が最も感銘を受けた作家や影響を受けた作家は誰ですか?
「若い頃に最も影響を受けたのは恐らくアイベン・ロールだと思います。他にもマックス  フィールド・パリッシュ、キャスパー・デビット・フレデリック、アルバート・ビエス  タッドからも大きな感銘と影響を受けています。」

 

★イマジネーションが生んだ作品には人の心に訴えかける力がある

画伯の描く風景は、まさにご自身の〝イマジネーション〟が見事な風景画として 表されたものといえます。画伯が風景画を描き続けておられる理由は どこにあるのでしょうか?
「人にはそれぞれ持って生まれた才能というものがあります。私自身は、神様から風景画  を描く能力を与えられたと思っており、そのことに大変感謝しています。風景画の素晴らしさは、絵画を通じて世界中のどこへでも、それこそ天から地へと自由に思いを馳せることが出来る点にあります。絵を見る人が喜びや悲しみを感じたときに、自身の  イマジネーションを通じて別世界に飛び、喜びの感情をより膨らませたり、悲しみを  癒したりできる。それこそが風景画の持つ力であり、私に与えられた役割だと思って  いるのです」
どのようなことにインスピレーションを受けて作品を描かれるのですか。
「いまも申し上げたように、私は自らの心の内を、自らの作品を通してあらゆる人々に  語ることを神に許された者だと考えています。その意味で私は、美を表現するあらゆる  インスピレーションはまず神に由来していると信じています。創作活動に入るときは、  まず美しい音楽を聴き、目を閉じます。すると自分の心が自由に旅を始めるのを感じま  す。それは、あくまでその時の気持ちが導いてくれる旅なのですが、そこから作品の  イマジネーションがわき起こってくるのです。私の作品が、観る人の目に訴えるだけで  なく、気持ちに訴えかけるものがあるといわれるのは恐らくこの為では無いでしょうか」
特に気に入っているテーマはありますか。
「自分の作品の中で気に入っているのは、朝もやの中、黄昏時、そして月夜の空に広がっていく光ですね。やはり何といっても、光によって表現される美しさというものが常に  根底にあるように思います。」
最近はどのようなことに感動されましたか。
「まず私は、美しい空を見たときに感動します。自分の人生における感動ということであれば、何といっても恵まれた人生を送らせてもらっていること。愛する2人の息子と、素晴らしい友人たちに囲まれていることは本当に大きな感動です。残念なことにいまは妻がいませんが、自分の指先からほとばしる情熱を表現することで生計が立てられ、しかもそれが世の中から認められているということそのものが私にとって大きな感動です。  付け加えて言うなら、こうした一つひとつの場面にグラス1杯のマルガリータがあれば、  それぞれの感動は一段と大きなものになるでしょう。」
絵を描く以外では、どんなことをするのがお好きですか。
「旅が好きです。他には美しいものが載った本を読んだり、骨董品を収集したりするのも大好き。家やレストランとをデザインするのもとても楽しいことです。」

 

★日本の人たちにも私の作品からパワーを受け取ってほしい

画伯は日本についてどのような印象をお持ちですか。
「1998年に最初に来日して以来、日本にはずっと魅了され続けてきました。日本には、例えば日本庭園や建築などに端的にあらわれている美に対する優れたセンスと調和があり、あらゆるものに調律が整っています。世界に認められ、感銘を与えてきた日本の美に対して、私は人々が自然に持っている優しさと相通じるものを感じており、これは紛れも無く美に対する日本独特の〝マッジック〟だと思っています。
来日される前と後とで日本に対する印象はどのように変わりましたか。
「日本は、10年間にわたって私の人生に深い影響を及ぼしてきた国です。来日する前は、日本のことは写真でしか知りませんでしたが、葛飾北斎の作品には長らく魅了されていました。初めて日本の人々に接したのは実際に来日してからのことで、みな本当に気持ちが優しく、シャイでスタイリッシュで、そしてとても尊敬のできる人たちであると感じます。何よりもわれわれアメリカ人が学ばなければならないのは、日本人の仕事にかける情熱です。みなさん、すごくよく働いておられるのではありませんか。こうして再び日本を訪れる機会を私に与えてくれた皆様には心から感謝しています。」
今回日本でも展示された新作をファンにむけてPRしていただけますか。
「皆さんが、それぞれの家に私の作品を持ち帰ってくださっているところを想像しています。私は、作品を観た人が心から落ち着きほっとすることができるような作風を常に目指しており、懸命に働いておられる方々の気持ちを癒し、何だかのパワーを感じていただけることが画家としての幸せだと思っています。今回の作品もそのような仕上がりに  なっているのではないでしょうか。作品を買い求めてくださった方々には、孫や曾孫の  代にまでパワーを感じてもらうことが出来れば大変光栄ですし、家宝として代々受け継いでもらえる作品となればこれに勝る喜びはありません。私の作品は私の心が奏でるものです。残念なことに私は日本語が話せませんが、私は自分の作品を通じて、いつも皆さんに語りかけているつもりです。 」

2008年5月 インタビューより


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