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デイル・ターブッシュ インタビュー


心の旅


神が授けるインスピレーションに導かれ想像力のままに心の旅路を行く・・・。
デイル・ターブッシュ画伯の心の旅。みなさんも一緒にこれから、デイル・ターブッシュ画伯と一緒に、心の旅に出かけてみましょう。

 

★生きることがすなわち創造。与えられた才能のおもむくままに

人生そのものが創造であるといって過言ではないターブッシュ画伯。ご自身が創作というものに目覚めたきっかけからお聞かせください。
「自分には同年代の友達にはないものが備わっているようだということに気づいたのは、  まだ私が5歳のころでした。人一倍強い直感があり、それを自らの手で絵画という形に  表現していくことができるのを幼いうちに知ったことで、自分には芸術の道しかないと  信じるようになったのです。芸術の世界で思う存分活躍したいという気持ちを、これほ  ど早くから育ててくることができたのは本当に幸運なことでした。幼少時は漫画を主に  描いていたのですが、10代のころには、すでに荘厳な風景画を心の中に描くようになっ  ていました。ただそれをキャンバスの上に表現するテクニックを持っていなかったので  す。しかし学校を卒業してからデザインの仕事と出会うことができ、美術の世界に関わ るきっかけを得てからは、さまざまな表現方法を自分の力で身につけてきました。画家、 コンセプチュアル・アーキテクト、インテリアデザイナーなど、表現手段によって私に は色々な肩書きがありますが、どれもすべて独学で体得したものです。」
キャリアを築いてくるにあたって、最も影響を受けた画家は誰でしょう。
「若いころに一番影響を受けたのは、アイベン・ロールですね。ウォルト・ディズニー・スタジオで『眠れぬ森の美女』をはじめ多くの素晴らしいアニメーション作品の背景画  などに関わり、緻密かつ幻想的な独特の絵画世界を持った巨匠ですが、私にとっては画家としてのみならず、人生の師といってもよいほどの存在です。お亡くなりになる直前  、氏の誕生パーティーに招待していただいたときの光栄は、いまも忘れることはできません。他にはマックスフィールド・パリッシュ、キャスパー・D・フレドリック、アル  バート・ビエスダットといった画家にも大いに感銘を受けました。」

 

★イマジネーションの世界を旅するように

今年は新作に取り組んでこられたと伺いました。どのようなインスピレーションを   受けて何を表現したものなのでしょうか。
「私の作品はすべて自分自身の心象風景ですから、私が絵を描くときは、いつもまず心の  中でイマジネーションを膨らませることから始めます。言ってみれば、頭に浮かぶイマジネーションの世界を自由に旅しているような感じですね。過去にどこかで目にした風景なども想像力を膨らませる源になります。特に私の場合は、心に浮かんだ光が一つの  サイン。それをどのようにキャンバスに広げていくかに表現力のすべてを投入していく  ことになります」
インスピレーションを得てから作品が完成するまで、どれくらい時間が掛かりますか。
「私の場合、すでにイマジネーションが頭の中にあるので、作品を仕上げるのにあまり時間はかかりません。自分自身、何をどのように描けばいいかがすでにわかっているのです。空を描くにしても、そのときのインスピレーションによって、青空だけでなく夕焼けを描くこともあれば、月明かりだけが煌々と輝く夜空を表現することもあります。いずれにしても、私が常に重視しているのが光の表現です。17世紀絵画の巨匠レンブラントも「光の画家」と呼ばれ、鋭く差し込む光によって明と暗とのコントラスト見事に表現した画家ですが、私にとっても光こそが表現の根源です。」

 

★心のうちを語ることを神に許された者の使命

その豊かなインスピレーションの根源は何であると感じておられますか。
「まさしく天啓ともいうべきものです。私は自分の作品を通してあらゆる人に自らの心の  内を語ることを神に許された者であると考えています。それによって人々の心を癒し、やすらぎの世界へと導いていく。それがわたしに与えられた使命といってよいかもしれませ。その意味で、私が授かるすべての美しいインスピレーションは神に由来していると信じています。」
いま一番関心のあることは何でしょう。
「実はいま、映画の脚本を書いているのです。俳優であり、私の親友であるテレンス・ハワード(「陽のあたる教室」)「クラッシュ」「アイアンマン」などで活躍するハリウッド  俳優とともに映画を作る話が進んでいるのです。まだ構想の段階ですが、サスペンス、ラブストーリー2作、そしてSFと、全部で4作を考えています。いつもアイデアは沢山  あるんですよ。ですからこのところは、朝起きれば絵を描くか脚本を書くという生活を  送っています。」
映画作品はいつごろ出来上がりそうですか。
「映画の製作はひとりで絵を描くようにはいきませんから、時間もかかります。でもテレンスを通じてロスの大きなエージェントに話を持っていくことができ、先方も私の書いたラブストーリーに興味を持ってくれています。まだまだ詰めることはたくさんありますが、いい感じに進んでいますよ。私自身はハリウッドで知られているわけではありませんから、これによってまず知名度を獲得し、そのあとで費用のかかるサスペンスやSF  ものを撮っていけたら嬉しいですね。」

 

★手段は異なっても表現はただひとつ

絵を描くときと、脚本を書くときに発揮されるイマジネーションに違いはありますか。
「イマジネーションとは、実質として存在するものではありませ。絵を描く場合は、真っ白なキャンバスに向かって自らのイマイネーションをそこにぶつけ、絵として完成させていくわけですが、脚本も同じことなのです。パソコンの白い画面に向かいながらでも、  すでにどんな世界を表現すればいいか頭の中にははっきりと見えています。言ってみれば、言葉を使ってイマジネーションの世界をペイントするような感じですね。絵であれ言葉であれ、観てくださる人や読んでくださる人が好きになってくれるようなものを常に心がけています。強いて違いを挙げれば、絵画は光を用いて、脚本は言葉を用いて、私のイマジネーションの世界を表現するということでしょうか。こらは私がかつて手がけていたインテリアデザインなども同様で、誰にも習ったことはありませんが、どれも自分のイマジネーションを表現する為の手段なのです。 」
最後に日本の印象についてお聞きしたいと思います。以前に京都と広島を訪ねておられますが、どんなことを感じましたか。
「そうですね、まず京都に関しては、まるで夢のような、魔法のような場所だと思いまし  た。寺院はとても美しく、食べ物もおいしくて見た目も素晴らしい。ひとたび足を踏み  入れれば、ここがとても特別な場所だということがわかります。私の大好きな街のひと  つですね。日本の人は、このようなところをすぐに見に行けるのですから、とても羨ま  しく思います。広島は、お会いした人がみな温かくて優しく、特に厳島神社がとても印  象に残っています。海の上の鳥居は非常に美しいものでした。日本にはきれいな場所が  たくさんあり、人々とのふれ合いにいつも心が癒されます。私を常に笑顔にしてくれる  国ですね。

2009年5月 インタビューより