ニッサン・インゲルに影響を与えた環境

ドイツ

2004年ドイツにて、マルク・シャガール画伯(1989〜1985)とニッサン・インゲル画伯のコラボレーション展が開催された。ドイツでもニッサン・インゲル画伯の評価は高かったが20世紀の偉大な画家シャガールとの時代を超えたコラボレーションは実に興味深い展覧会だった。晩年に入ったインゲル画伯の芸術手腕が注目されている証拠とも言えるだろう。

「コラージュのモチーフには、楽譜や手紙の断片、天使、古代ギリシャ、ローマ建築などを使用します。天使はモチーフによく用います。多分、私の姓Engelが、ドイツ語で『天使』という意味だからなのでしょうか。天使は、私を導いてくれる気がしますし、私にとって一つの印のようなものになっています。」(ニッサン・インゲル)

2004年、ニッサン・インゲル画伯とマルク・シャガール画伯のコラボレーション展が開催された
2004年 ドイツにて
マルク・シャガール画伯&ニッサン・インゲル画伯
コラボレーション展開催

ロシアで生まれ育ったシャガールは東ヨーロッパ系のユダヤ人だった。そんなシャガールはイスラエルのためにエルサレム郊外にある中東一の病院付属のシナゴーグ(ユダヤ教の教会)にステンドグラスを制作している。インゲルもまた、アメリカ時代に教会のステンドグラスの制作をしており、シャガールとインゲル、互いの表現には、崇高な精神を通わせるものがあるのだ。/p>

サイドストーリー 〜ニッサン・インゲルに影響を与えた環境〜