「画家になっていなかったら音楽家になりたかった」というインゲルだけに、彼の作品は音楽から多くのインスピレーションを受けており、しばしば本物の楽譜の切れ端が印象的に用いられています。創作にあたっては、その曲から直接インスピレーションを受けるかどうかとは関係なく、必ず何らかの音楽を聴きながらキャンバスに向かいます。
ただ、ストラヴィンスキー『火の鳥』からインスピレーションを得て制作した作品『火の鳥』は、まさにこの曲を聴きながら色や構図を創り上げた作品のひとつです。(『火の鳥』については、写真掲載が出来ない作品となっております。ご了承下さい。)
音楽から啓示を受けて創作するニッサン・インゲル画伯はクラシック音楽、とりわけオペラを愛し、作曲かではモーツァルト、ワーグナー、その他バッハ、ベートーベン、ブルックナーなどをよく聴きます。「なぜなら彼らの作品にはとても人間性が感じられ、古典でありながら同時にモダンでもあるからです。」とニッサン・インゲル画伯。他にもジャズや各国の古典音楽(それこそイスラエルやアラブ、アメリカなど幅広く)にも親しむ音楽愛好家です。
「"音楽"それは人生。その全てがその国の言語を通して、喜び、悲しみ、そして痛みを表現している。いつも人生に寄り添っているものです。」とインゲルは語ります。